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2016.01.19
【アトリエより】道具 ー小さな道具ー

 今まで「裁つ」「測る」道具、「目打ち」についてお話しをしてきましたが、今回の道具は前回までとは違い用途が決められている物ばかりではありません。しかしだからこそ、私達アトリエ一人一人の考え次第で広く活躍させることもできます。普段は中々注目されない道具、「棒」「ラバー落とし」「ビニ板」。どれも一見、何の変哲もない道具なのですが日々の作業で無くてはならない道具です。


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 まずこの金属の棒ですが、よく見ると先が尖っています。基本的にコバ剤を塗る際に使用しており、コバの厚みは時計ベルトで大体1.5mm程度、レザーグッズでは3mm程度あります。ハケやスポンジでは塗料を取りすぎて適切な分だけ塗るのが難しいのですが、この棒を使うと細い面でも均一にコバ剤を塗ることが出来ます。厚みに合わせて棒の太さを変えるのもコツです。また、金属ですので熱を加えることでアジャスターホールの接着剤を取り除く際にも使用でき、その他では時計ベルトのバネ棒穴を広げる際にこのちょっとした尖りが力を発揮します。
 
小物2.jpg
 次に消しゴムによく似ているラバー。革表面に付いたコバ剤や接着剤をこすって落とすことが出来ます。天然ゴム100パーセントなので摩擦力が大きく、同じゴムからできている接着剤等がとてもきれいに取れます。手間をかけて磨いたコバがいくら美しくても、表や裏にはみ出ていては美しさが半減してしまいますので、コバを磨く際にはなくてはならないゴムです。
 
小物3.jpg
 最後にこのブロックのような物ですが、これはカッティングマットからほんの少しだけ切り出したビニールの板です。カッティングマットは本来、作業台に敷く物なのですがアトリエでは取り扱う革や製品がとても小さいため、それに合わせてマットをカットして使用しています。これは、定遊革にステッチの穴を開ける際などに使う小さな打ち台になりとても役立っています。

 この小さな道具の力を分かっていただけたでしょうか。表舞台に出る事は殆どないこれらの物達ですが、使い方によってはいい仕事をする、とても頼りになる道具です。
 数回にわたり「毎日使う道具」についてお話しをしてきましたが、カミーユ・フォルネの製品がどのような道具から生まれているのか、修理されているのか少しだけお分かりいただけたと思います。私たちは、製品はもちろん道具にもこだわりを持ち、その時々に合わせた道具を選び使用しています。製品の事だけではなくバックグラウンドも知っていただく事で、わが社の製品、そしてアトリエを身近に感じていただけたら幸いです。






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